森の情報室

本山の森のこと

本山町の森林面積は、12,088haで、そのうち民有林が8,407haと約70%を占めています。民有林面積8,407haのうち、人工林は6,970ha(83%)、天然林は1,382ha(17%)となっています。

森林面積と材積量

森林面積

総面積の90が森林
12,034ha
民有林が多い!
本山町の森林面積の約7割が民有林
人工林が多い!
本山町の民有林の約8割が人工林

樹種の割合(面積と材積量)

スギが多い!
本山町の樹種別面積と材積量はスギが多い
「令和5年度 高知県の森林・林業・木材産業」より作成
森林区分

齢級

グラフは、スギとヒノキの人工林を5年ごとの階級(齢級と言います)に分けたものになります。
スギもヒノキも、11~13齢級(50~60年生)のものが多く、偏りが見られることが分かります。

スギの齢級別森林面積・蓄積は11~13齢級のものが多い
2023年度森林簿より作成

本山町の森林の多面的機能

豊富な森林資源は、多面的機能を発揮しています。
多面的機能には、生物多様性保全、地球環境保全など様々な項目がありますが、一部項目について林野庁では定量評価をしており、日本全国の森林で合計70兆2,812億円の評価額となります。これを本山町の森林面積に当てはめると、評価額は合計339億1,698万円となり、森林の潜在価値の大きさが分かります。

合計
3391,698万円
二酸化炭素吸収
59,798万円
化石燃料代替
1911万円
表面侵食防止
1363,629万円
表層崩壊防止
407,407万円
洪水緩和
313,008万円
水資源貯留
421,817万円
水質浄化
706,323万円
保健・レクリエーション
108,805万円

暮らしと環境のこと

地勢と人口

Kouchi Motoyama
面積
13,422ha
人口
3,261

※国勢調査より、2020年時点

最低地点 216.8m、最高地点(奥工石山) 1,516m 集落や耕地は主に標高250~470mの間に点在しています
傾斜
35°

山地部は非常に急峻で、35°を超える地形が多く存在し、特に吉野川北岸の山地は急峻かつ複雑です。

地質
この地形の特徴には地質が関係しています。
吉野川より北の地域は三波川帯に属し、堅い岩盤を作る泥質片岩(黒色片岩)が多く占めています。
特に汗見川沿いは世界的にも有名な変成岩地帯になっています。
一方で、吉野川より南の地域は粘土化しやすい緑色片岩が多く占めていて、地すべりが起きやすい地域になっています。そのため、棚田が形成され、山自体も比較的緩やかになっています。
傾斜分布図

本山町の気候条件

平均気温14℃、最高気温35℃

山地のため高知県内では比較的寒い地域といえますが
夏は35℃近くの猛暑日を記録することもあります

年降水量 2973.4mm(1999年~2019年分の平均)

冬季は北西風が強く、寒気も厳しく1~2月頃には積雪もみられます。
夏季には台風などの影響でまとまった雨が降り、
時間降水量50㎜を超える豪雨がたびたび発生しています。

町の花・木

サクラ

サクラは昔から本山町民に愛されてきた花木です。町内の公園や道沿い、川沿いには多くのサクラの樹が植えられ、花見の時期には町外からも多くの花見客が訪れていました。今でも施設やグループ名に“さくら”の文言が使われるなど、本山町民の心に深く根差した花木となっています。

ヒノキ

昔々本山町の北部には、天然のヒノキ林が広がっていました。そのヒノキはとても良質だったため、江戸時代にはそれを伐採して、吉野川を流し、大阪へ売り出すことで、土佐藩の財政を救ったと言われています。現在も白髪山では根下がり形状のヒノキの巨木が見られ、八反奈路と呼ばれるエリアは天然ヒノキの群生地として高知県の天然記念物に指定されています。

特徴的な森林・巨木の紹介

汗見川の岸ツツジと紅葉

汗見川沿いの集落住民によって整備された川辺林
春はツツジ、秋は紅葉が楽しめる

上街公園

たくさんのサクラが植えられている公園。町民の憩いの場として愛されている

帰全山公園

シャクナゲやツツジが美しく自然度の高い公園。町民の憩いの場として愛されている

白髪山、八反奈路

本山町を代表する山、天然の根下がりヒノキの巨木が見られる。高知県天然記念物に指定

若一王子宮の親子杉、夫婦杉

古社の参道林中に親子杉、夫婦杉などスギの巨木、町の天然記念物に指定

吉延の大スギ、乳イチョウ

樹高43m周囲8m、樹齢約1200年の大杉、珍しい形の乳イチョウが並んで立つ。町の天然記念物に指定